消化器内科

診療・各部門

対象疾患

  1. 消化管疾患:胃・食道・大腸の早期/進行がん、大腸ポリープ、胃・十二指腸潰瘍、ピロリ感染性胃炎、逆流性食道炎、炎症性腸疾患、大腸憩室出血・憩室炎、腸閉塞
  2. 肝疾患:急性/慢性ウイルス性肝炎、脂肪肝、自己免疫性肝疾患(自己免疫性肝炎・原発性胆汁性肝硬変など)、肝硬変、肝細胞癌
  3. 胆膵疾患:胆石症(胆嚢・胆管)、胆道がん(肝内・肝外・胆嚢)、硬化性胆管炎、膵炎(急性・慢性・自己免疫性)、膵嚢胞(IPMN)、膵がん

1.診療体制の特徴

私(平野)自身の専門は胆膵領域であり、内視鏡的胆管ドレナージ、胆管結石治療、経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)、超音波内視鏡(EUS)、超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-FNA)、EUS下での仮性嚢胞ドレナージ、などを得意としています。新任の三箇医師の専門も胆膵であることから、マンパワーも十分でスムーズな緊急対応が可能です。また、膵石に対するESWL(体外衝撃波結石破砕術)も施行可能で膵石患者さんを多く抱えています。自己免疫性膵炎患者も多く、慢性膵炎に強いことは当科の大きな特徴です。

2.迅速な診療の提供

胆膵疾患は時として急激に状態が悪化するためスピードが要求されます。中規模病院の利点(診療科間の症例情報共有が速い)を生かし、受診から検査までの時間をできるだけ短くしています。消化器内科、外科の垣根が低いので、外科的な対応が必要な場合でも迅速に対応します。胆石発作で朝、消化器内科を受診して午後には外科で胆嚢摘出の手術を受ける、というようなケースもあります。胆膵以外の消化器疾患や癌の患者さんにおいても、他院に比べて診断から治療までスムーズに診療を進めています。

3.消化器疾患への幅広い対応

消化管領域は、食道・胃・大腸の早期癌の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が2021年4月から山田医師により再開されております(2021年度はESD33件)。緊急で止血が必要な消化管出血も積極的に受け入れています。胃瘻造設や炎症性腸疾患、胃癌、大腸癌など消化管領域の幅広いニーズに対応しています。
また内視鏡室スタッフの協力も得て2021年からは内視鏡時に半減期が短く検査後の安静時間が短いプロポフォールを使用できるようになりました。需要の大きい健診での内視鏡鎮静枠を増やしたことで、患者さんの負担軽減に貢献できていると考えております。
悪性疾患に対しても診療科間連携により十分な診療体制をとっています。急変時の受診がしやすいこと、体調不良時にすぐに入院対応ができること、がん以外の併存疾患への対応も手厚いこと、終末期になった時の面倒見が良いことなどから、高齢のがん患者さんにはメリットが大きいものと考えております。
肝臓領域においては一通りの肝疾患は対応可能ですが、明らかにラジオ波治療や肝動脈化学塞栓術(TACE)の適応になるような肝臓がんと診断がついている症例については現時点では対応できないので他院に紹介していただいた方がよいでしょう。再度診療可能になった場合はアピールさせていただきます。

4.確かな技術と優しさで対応します

「東京高輪病院は高齢者の検査や手術ばかりでしょう?技術的に不安はないの」「検査件数が大病院に比べて少ないが大丈夫なの」という疑問をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。「高齢者の検査や手術の方が合併症が起きやすいから難しいし、医師一人当たりの件数は他院を上回っています」と答えています。高齢者に優しい病院ですが、高齢でない方にも是非受診していただきたいと思っています。

2021年度の主な実績

上部消化管内視鏡検査 4193件
下部消化管内視鏡検査 1185件
超音波内視鏡検査 55件
EUS-FNA (超音波内視鏡下穿刺吸引生検) 13件
ERCP (内視鏡的逆行性胆管膵管造影)関連検査・治療 106件
ESWL (体外衝撃波結石破砕治療) 7件

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