健康診断でわかること

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眼・耳

  • 視力検査
  • 眼圧検査
  • 眼底検査
  • 聴力検査

呼吸器

  • 呼吸機能検査
  • 胸部X線

循環器

  • 心電図
  • 血圧

肝臓・胆嚢・膵臓

  • 肝臓系検査
  • 膵機能検査
  • B型肝炎
  • C型肝炎
  • 腹部超音波検査

腎臓・泌尿器

  • 腎機能検査
  • 尿検査
  • 前立腺検査

消化管

  • 上部消化管X線
  • 上部消化管内視鏡
  • 便潜血

乳腺・婦人科

  • 乳房視触診
  • マンモグラフイー検査
  • 乳腺超音波検査
  • 子宮頸がん検査

血液検査

  • 尿酸(UA)検査
  • 脂質検査
  • 糖代謝検査
  • 血球系検査
  • 炎症反応

その他

  • 腹囲
  • 内科診察

◆眼・耳◆

視力検査

通常は5mの距離で、文字や記号がどこまで見えるかを測定します。

眼圧検査

眼球の中は房水という液体によって圧力が保たれており、この圧を眼圧といいます。眼圧が高い場合は高眼圧症、または緑内障の疑いがあり、精密検査が必要です。

眼底検査

瞳孔の奥の眼底をカメラで見ると網膜、血管、視神経が見えます。網膜血管は人体の中で唯一、外から直接見る事ができる血管で、動脈硬化、高血圧、糖尿病などで起こる全身の血管の変化がここに現れます。視神経の状態から、脳圧亢進や緑内障などがわかります。

聴力検査

1000Hz(通常会話程度の音圧)で30dB以下、4000Hz(高い音圧)で40dB以下であれば異常なしです。

◆呼吸器◆

呼吸機能検査

%肺活量
年齢・性別・身長から算出した予測肺活量に対するあなたの肺活量で、80.0%以上が基準範囲です。間質性肺炎や肺線維症などで、肺のふくらみが悪いと低下します。
1秒率
最大に息を吸い込んでから一気に吐き出すとき、最初の1秒間に何%の息を吐き出せるかを調べます。69.9%以下では気流閉塞ありと診断され、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などで低下します。

胸部X線

肺炎、肺結核、肺がん、胸水、気胸、肺門部リンパ節腫大、心拡大、縦隔異常、胸郭異常などの有無と、その程度がわかります。

◆循環器◆

心電図

心臓の電気的な活動を波形で表示し、不整脈や心臓内の刺激の伝導障害、心筋の循環不良や壊死の有無など多くの情報が得られます。

血圧

上腕で測定します。
心臓が最大に収縮して、血液が心臓から動脈に押し出されたときに血管壁にかかる圧力を収縮期血圧といいます。その後心臓が拡張して、戻ってきた血液をため込んでいるときに血管壁にかかる圧力を拡張期血圧といいます。
収縮期血圧が140mmHg以上かつ拡張期血圧が90mmHg以上、収縮期血圧140mHg以上または拡張期血圧90mmHg以上の場合、高血圧症です。
高血圧症は日本人では最も頻度の高い生活習慣病で動脈硬化の重要な危険因子で、脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎不全に至ります。

◆肝臓・胆嚢・膵臓◆

肝臓系検査

総タンパク
血液中の蛋白の総量です。栄養障害やネフローゼ症候群、がんなどでは低値に、慢性炎症、脱水などで高値になります。
アルブミン
血液中の蛋白の成分で最も多いのがアルブミンで、肝臓で合成されます。肝臓障害、栄養不良、ネフローゼ症候群などで減少します。
AST(GOT)とALT(GPT)
ASTは心臓・筋肉・肝臓の細胞に、ALTは肝臓の細胞に多く含まれる酵素です。種々の肝疾患で高い数値を示します。
γ-GTP
アルコール性肝障害、慢性肝炎、胆汁うっ滞、薬剤性肝障害など、肝臓や胆道の異常で高くなります。

膵機能検査

アミラーゼ
主に膵臓に存在する酵素です。高値では、急性膵炎や膵がんなどの可能性があります(唾液腺疾患や腎機能異常でも高値を呈します)。低値では、慢性膵炎などが疑われます。

B型肝炎

HBs抗原
陽性の場合は、現在B型肝炎ウィルスに感染していることを示します。無症候性キャリア、急性B型肝炎初期、慢性B型肝炎、B型肝硬変などで陽性となります。

C型肝炎

HCV抗体
陽性の場合、これまでにC型肝炎ウィルスに感染したことがあるといえます(ただし、感染後1~3ヶ月の間は陽性反応が出ません)。HCV抗体陽性の場合はさらに詳しく調べ、体内にウイルスがいないかを確認する必要があります。

腹部超音波検査

肝臓・胆嚢・すい臓・腎臓・脾臓・腹部大動脈などの各疾患を描出します。すい臓は奥深い場所にあるため超音波が入りにくく、描出不十分の場合があります。

◆腎臓・泌尿器◆

腎機能検査

クレアチニン
アミノ酸の一種であるクレアチンが代謝されたあとの老廃物で、筋肉量が多いほどその量も多くなるので、基準範囲に男女差があります。クレアチニンは、腎臓でろ過されて尿中に排泄されます。
腎機能が低下すると血中クレアチニンが増加します。
血清クレアチニンにより算出されたeGFRが60mL/min/1.73 ㎡未満になる場合は慢性腎臓病(CKD)が疑われ、内科受診が勧められています。

尿検査

尿蛋白
腎臓では、血液の中の不要物だけがろ過され尿中に排泄されます。正常では血液中の蛋白は腎臓で全て再吸収されますが、腎機能が低下すると体にとって必要な蛋白が腎臓から漏れ出てきます。
尿糖
血液中の糖濃度がおよそ160~180mg/dLを超えると腎臓で再吸収しきれなくなり、尿中に糖が漏れ出てきます。高血糖でなくても尿糖が陽性になる腎性糖尿の場合は問題ありません。
尿潜血
尿路結石・膀胱炎・糸球体腎炎など、尿の通り道のどこかに出血源があれば、陽性となります。
ウロビリノーゲン
肝臓から胆汁中に排泄された抱合型ビリルビンから生成されたウロビリノーゲンの一部は、大循環に入り尿中へ排泄されるので、尿中ウロビリノーゲンは、“±”が正常です。
尿沈渣
尿を遠心分離機などにかけて、尿中有形成分を取り出し顕微鏡強拡大で観察し、1視野あたりの細胞数を数えます。赤血球や白血球は1視野あたり5個以上あれば異常です。その他種々の細胞や尿中結晶が観察されます。

前立腺検査

PSA
前立腺肥大症や前立腺がんなどで上昇します。

◆消化管◆

上部消化管X線

バリウムと発泡剤を飲んでいただき、胃粘膜の状態を撮影します。胃のポリープや潰瘍、胃炎、十二指腸のポリープや潰瘍などが発見できます。

上部消化管内視鏡

食道がん、逆流性食道炎、胃炎、胃がん、胃ポリープ、胃・十二指腸潰瘍などを診断します。

便潜血

2日分の便を持参していただきます。消化管の炎症・潰瘍・腫瘍・ポリープ・憩室などで潜血陽性になります。

◆乳腺・婦人科◆

乳房視触診

医師が乳房を診察します。自覚症状や普段のセルフチェックで気になるところなどがありましたら、担当医師にお申し出ください。

マンモグラフィー検査

乳房専用のX線検査で、乳腺腫瘤や乳がんの初期症状である微細な石灰化などを検出することができます。

乳腺超音波検査

超音波で乳腺腫瘤を詳しく観察できるほか、乳腺症やリンパ節腫大などがわかります。

子宮頸がん検査

子宮頸部から採取した細胞の検査(細胞診)を行ないます。子宮頸がんの早期発見につなげることができます。

◆血液検査◆

尿酸(UA)検査

尿酸は蛋白質の1種であるプリン体の最終代謝産物で、プリン体産生が多いと尿酸産生は亢進します。この、産生と腎臓からの排泄量によって、血清尿酸値は決まります。
尿酸値が高い状態が続くと、結晶として関節に蓄積して突然関節痛を起こす痛風を発症したり、尿路結石ができやすくなります。無症状であっても、9.0mg/dL以上は治療が必要です。

脂質検査

総コレステロール
血液中に含まれるコレステロールという脂質は、ホルモンや細胞膜を作るうえで大切なものです。血清コレステロール濃度を規定しているのは主に肝臓における合成と異化です。
高コレステロール血症は動脈硬化の危険因子ですが、動脈硬化症発症に直接関係するのはLDLコレステロール濃度で、これに注目しながらの治療が必要となります。
HDLコレステロール
末梢細胞に蓄積したコレステロールを回収して、動脈硬化症に予防的役割を果しているので、善玉コレステロールとよばれます。低値の場合は動脈硬化症の危険因子となりますが、現在は基準値まで上げる薬剤は存在しません。喫煙・運動不足・肥満・高糖質食などの改善で効果がみられます。
LDLコレステロール
基本的に上記の総コレステロールと連動して増減することが多く、動脈硬化症起因性の悪玉コレステロールとよばれています。脳梗塞や心筋梗塞を起こす危険性を高めます。
中性脂肪(TG)
中性脂肪は小腸で作られるカイロミクロン、肝臓で作られるVLDLなどのリポ蛋白に主に含まれています。高中性脂肪血症は、動脈硬化症の危険因子です。

糖代謝検査

血糖値(FPG)
血糖は生体内の細胞特に中枢神経系のエネルギー源として極めて重要な物資であり、インスリンや各種拮抗ホルモンの協調によりバランスよく調節されています。この機能調節がうまく作動できない時、糖尿病や低血糖などをおこします。
空腹時血糖値(FPG)が126mg/dL以上ある場合、糖尿病型と診断されます。
HbA1c(NGSP)
HbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)は、過去1~2ヶ月の平均的な血糖値を反映しています。
HbA1cが6.5%以上の方は糖尿病が強く疑われます。
同時に空腹時血糖も126mg/dL以上と糖尿病型であれば、1回の検査で糖尿病と診断されます。空腹時血糖が126mg/dL未満であっても、HbA1cが6.5%以上の場合は必ず内科を受診し、糖負荷試験などの精密検査を受けることが必要です。

血球系検査

赤血球(RBC)
赤血球は肺で取り入れた酸素を全身に運び、不要となった二酸化炭素を回収して肺へ送る役目を担っています。赤血球の数が少ない場合、貧血が疑われます。
血色素(Hb)(ヘモグロビン)
ヘモグロビンとは赤血球に含まれるヘム蛋白で、酸素の運搬役を果たします。
ヘモグロビンが少ない場合、鉄欠乏性貧血などが考えられます。
ヘマトクリット(Ht)
血液全体に占める赤血球の割合をヘマトクリットといいます。
MCV・MCH・MCHC
MCVは赤血球の体積、MCHは赤血球に含まれる血色素量、MCHCは赤血球体積に対する血色素量の割合を示します。RBC,Hb,Htとこれらの赤血球恒数から、鉄欠乏性、ビタミンB12欠乏性、溶血性などの種々の貧血の原因推定を行います。
白血球(WBC)
白血球は細菌などから体を守る働きをしています。細菌感染症、炎症、腫瘍などで増加します。増加している場合、どこの部位で発生しているか精査が必要となることがあります。

炎症反応

CRP
炎症や細胞・組織破壊が起こると血中に増加する蛋白質です。細菌・ウィルス感染、炎症、がんなどで数値が上がります。

◆その他◆

腹囲

立位で軽く息を吐いた状態で、おへその高さで腹囲を測定します。男性では85㎝以上・女性では90㎝以上を、内臓肥満ありと判定します。その上で、脂質異常症・高血圧症・空腹時高血糖の3つのうち2つ以上を合併するとき、メタボリックシンドロームと診断します。

内科診察

医師が病歴や自覚症状を問診し、頚部や胸腹部の触診・聴診(心音・呼吸音)を行ないます。

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