災害支援報告

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| 栄養士 |

釜石災害支援現地活動報告

平成23年8月1日から3日の3日間、日本栄養士会派遣の災害支援ボランティアとして、岩手県釜石に行きました。6月と同様に日本栄養士会(以下日栄)では、1日3名の管理栄養士が派遣されていました。主な活動は避難所の食事支援(炊き出し)と仮設住宅の食事状況調査でした。

朝9時に釜石市の保健所に集まり、保健所の担当者によってミーティングで支援内容を説明していただき、当日訪問する場所を確認して、車で10分から30分は要する場所へ10時位までに移動しました。車を運転できない私は、運伝できる方と組ませていただきました。1日目と2日目は午前中に釜石市市民体育館での昼食支援、午後は大畑地区の仮設住宅訪問、3日目は終日海に近い平田地区の仮設住宅訪問でした。

■避難所で炊き出し

この時期は、避難所を8月10日までに閉鎖する予定のため、避難所から仮設住宅への移行期でした。食事支援は、保健所の栄養士、岩手県栄養士会の栄養士、釜石市食生活改善推進員の方々と一緒に、避難者の人数が最大92~107名いたのが現在では25~35名と減り、さらに昼食支援では日中仕事で不在の方もいるため15~20名分を作りました。当日朝までのメニューと重複しないよう、当日までに届いた支援の野菜や在庫の食品を使い、献立を考えて調理を行いました。食事支援以外では調理を行わない避難所では、作った料理をおいしいとわざわざ言いに来てくださったということでした。支援品とはいえ、パン、レトルト食品、インスタント食品などは、味が単調で4か月を超える長期間では我慢の限界にあるのではないかと想像できました。

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■仮設住宅を訪問指導

shien8_002仮設住宅で生活を始めた方たちは、2名以上の世帯が多く、店が遠いことや散歩には道が危ないなど多少の不便はありながらも、食事は1日3回食べ、体調は良いという方が大部分でした。しかし、独居の方で脳梗塞による左側麻痺がある方、歩けるけれども日中は横になっている方など、現状では問題ないように思われましたが今後のリスクを考えフォローアップをお願いしました。
仮設住宅での食生活の調査は、主に買い物ができているか、食事がとれているかを聞き取り、今後フォローアップ(再訪問)が必要かどうかを決める内容でした。買い物は、コンビニが至る所にある都会とは違い、車で店に出掛けるか、移動販売が週1回来たときに食品や日用品が調達されていました。介護用品などは買いに行かなければならないとのことでした。

■終えて感じたこと

3月11日を彷彿させる景色も未だある状況で、仮設訪問で迎えてくださった被災者の皆さん、それを支える行政の方々に、精神的な復興と東北の強さを感じました。そして、災害支援ボランティアは、明確な言葉では表現できませんが私の貴重な経験になりました。日栄、岩栄、釜石保健所の皆さん、3日間一緒に過ごしたボランティアの方々、そして職場の人達に感謝します。

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