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当院かかりつけで新型コロナウイルスのワクチンを接種希望の方へ

 自治体から配布される予診票に「病気を診てもらっている医師に今日の予防接種を受けて良いと言われましたか。」という項目があり、現在、多数の方からお問い合わせを頂いております。以下を参考にしてください。

1.  当院での新型コロナワクチンの接種

 現時点では当院での新型コロナワクチンの個別接種の目処が立っておりません。
接種をご希望される方は集団接種の機会を逃さず接種をお願い致します。

2.  持病をお持ちの方

 基本的に、持病をお持ちの方でも新型コロナワクチンは接種しても良いとされています。一方、ワクチン接種は体調のよいときに受けるのが基本ですので、病状が悪化していたり、全身が衰弱している場合は避けた方がよいと考えられます(厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A 「私は持病を持っていますが、ワクチンを接種することはできますか」)。
 また、アレルギーがある方は接種の際に慎重に様子を見る必要がありますので、接種会場でその旨、ご申告ください。

3.  免疫を抑える薬を使っている方

 一部の免疫を抑える薬を使っている方は「ワクチン接種後に薬を一時的にお休みする」あるいは、「薬の投与の直後にワクチンを接種しない」などといった、調整をすることでワクチンの効果がよりよく発揮される可能性があります。以下に「接種にあたり調整が望ましい薬剤」を挙げますのでご参照ください。

4.  接種にあたり調整が望ましい薬剤とは

 ※末尾の「-補足-」もご参照ください。

    ① リウマチの薬で以下のもの
  1. リウマトレックス(メトトレキサート)
  2. ゼルヤンツ(トファシチニブ)、オルミエント(バリシチニブ)、スマイラフ(ペフィシチニブ)、リンヴォック(ウパダシチニブ)、ジセレカ(フィルゴチニブ)
  3. オレンシア(アバタセプト)皮下注・オレンシア(アバタセプト)点滴
  4. エンドキサン(シクロフォスファミド)
  5. リツキサン(リツキシマブ)

  6. ② 抗癌剤(種類は問わず)

5.  「4」の<接種にあたり調整が望ましい薬剤>を使用されている方

 「4」の<接種にあたり調整が望ましい薬剤>に記載のある薬剤を使用されている方は、電話で当院にお問い合わせください。当院で作成した「接種にあたり主治医に相談が必要な薬剤を使用されている患者さん」のリストを確認し、該当されている方は主治医にお繋ぎします。
 ※当院で処方されている方のみが対象になります。当院に通院中でも、他院で上記の薬剤を投与されている方につきましては、処方されている病院にお問い合わせください。
 また、これらの薬を使用されている方で、既にワクチンの接種を受けられている方に関しましては、このことによって副反応が強く出たり、身体に悪影響が出るわけではないので、過度にご心配される必要はありません。ご不安な場合は主治医にご相談ください。

6.  「4」の<接種にあたり調整が望ましい薬剤>を使用していない方

 「4」の<接種にあたり調整が望ましい薬剤>を使用されていない方は基本的に新型コロナワクチン接種にあたり特別な調整は不要です。問い合わせは不要ですが、不安な方はお問い合わせください。当院で作成している「接種にあたり調整が望ましい薬剤」のリストを確認させていただきます。


-補足-

 ご参考までに学会が出している指針を以下にお示しします。

免疫を抑える薬
薬剤 対処法
メトトレキサート・リウマトレックス ワクチン接種後に1週間休薬
(疾患コントロールが良い場合)
ゼルヤンツ(トファシチニブ)、オルミエント(バリシチニブ)、スマイラフ(ペフィシチニブ)、リンヴォック(ウパダシチニブ)、ジセレカ(フィルゴチニブ)
ワクチン接種後に1週間休薬
オレンシア(アバタセプト)皮下注 ワクチン初回接種の1週間前・1週間後に休薬
2回目ワクチン接種時には休薬不要
オレンシア(アバタセプト)点滴 1回目のワクチン接種をアバタセプト点滴の4週間後に行い、次のアバタセプト点滴を1週間遅らせる
 →アバタセプト点滴の5週間後に、次の点滴を行う
2回目ワクチン接種時は調整不要
エンドキサン(シクロフォスファミド) 可能であれば、ワクチン接種後の約1週間後にシクロホスファミド投与に調整する
リツキサン(リツキシマブ) 2回目のワクチン接種から2−4週間後にRTXを遅らせる
(疾患活動性が許容できる場合)

参考:米国リウマチ学会(ACR)の推奨
(https://www.rheumatology.org/Portals/0/Files/COVID-19-Vaccine-Clinical-Guidance-Rheumatic-Diseases-Summary.pdf)


抗癌剤
  接種のタイミング
細胞障害性抗腫瘍薬  細胞傷害性抗腫瘍薬投与中、どのタイミングでワクチンの接種を行うのが望ましいかについては明確なデータはありません。このため現時点では細胞傷害性抗腫瘍薬投与中のどのタイミングでもワクチン接種を行うこともできますが、もし可能であれば以下のタイミングは避けた方が望ましいかもしれません。

・細胞傷害性抗腫瘍薬投与日(制吐剤として使用されるステロイドによるワクチン効果減弱の可能性)
・細胞傷害性抗腫瘍薬による骨髄抑制のため白血球数が最小になる時期(ワクチン効果減弱の可能性)
・血小板減少を伴うレジメンでの血小板減少時期(筋肉注射による血種のリスクを避けるため)
・細胞傷害性抗腫瘍薬投与予定日前の2,3日以内(ワクチン接種後2,3日は発熱を認めることがあるため)
分子標的薬  分子標的薬の大多数を占める小分子化合物の多くは連日の内服であるため、ワクチン接種を避けるべき時期は特に想定されません。
免疫チェックポイント阻害薬  一般に免疫チェックポイント阻害薬の体内での半減期は長いため、ワクチン接種の効果や安全性は接種のタイミングには左右されにくいと想定されます。このため現時点では免疫チェックポイント阻害薬投与中のどのタイミングでもワクチン接種を行うこともできますが、もし可能であれば以下のタイミングは避けた方が望ましいかもしれません。

・免疫チェックポイント阻害薬投与予定日前の2,3日以内(ワクチン接種後2,3日は発熱を認めることがあるため)

参考:日本癌治療学会,日本癌学会,日本臨床腫瘍学会(3学会合同作成)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とがん診療についてQ&A
-患者さんと医療従事者向け ワクチン編 第1版-
(https://www.jsmo.or.jp/news/coronavirus-information/qa_vaccinel_3gakkai.html)

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