入院費の計算方法について(DPC/PDPS)

せんぽ東京高輪病院では、平成21年4月より、「DPC対象病院」として厚生労働省より承認されました。

DPC(診断群分類別包括評価制度)とは  DPC/PDPS(診断群分類に基づく支払い方式)

DPCとは、Diagnosis(診断) Procedure(手技)Combination(組み合わせ)の略で診断群分類です。

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DPC・入院診療費Q&A

Q1 医療費の計算方法はどのように変わるのですか?

今までの計算方法は、診療行為(投薬、注射、処置、検査など)をそれぞれ個別に積み上げて料金を計算した「出来高払い方式」でした。「DPC」では病名とその病状及び治療内容をもとに、診断群分類(1,572種類)により定められた「包括評価」と「出来高評価」を組み合わせる計算方式です。診断群分類ごとに「1日あたりの入院点数」は、入院日数に応じて3段階に分かれています。
また、手術や内視鏡検査、一部の処置などの技術料・リハビリテーション等はこれまでどおり「出来高払い方式」で計算されます。

Q2 「投薬・注射」・「検査」・「処置」・「画像診断」はすべて「1日あたりの入院点数」に含まれるのですか?

退院の時に出される退院後にお飲みいただくお薬や、手術の時に使用した薬剤は出来高計算です。
また、内視鏡検査や人工透析などの専門的な技術を伴う一部の検査や処置は今までどおり出来高計算となります。

Q3 いつから計算方法が変わるのですか?

当院では、平成21年4月1日以降に新たに入院された患者さんからDPCでの計算対象となります。平成21年3月31日現在ご入院中の患者さんにつきましては、平成21年6月1日診療分から対象となります。

Q4 医療費の支払い方法に変更はありますか?

今までは、月2回請求(15日と月末)と退院時請求でお支払いいただきましたが、DPC導入にあたりすべての患者さんに月1回請求(月末締め、翌月10日以降請求書配布)と退院時請求に変わります。

Q5 すべての患者がこの制度の対象となるのですか?

基本的に一般病棟に入院される全ての患者さんが対象となります。
しかし、病気の種類によってDPCで定められている診断群分類に該当しないと医師が判断した場合は今までどおりの「出来高計算」となります。
また、次の項目に該当になる方もDPC対象外となります。

《出来高計算の対象となる方》

  • 労災・公災保険での入院
  • 自賠責保険での入院
  • 自費診療での入院
  • 治験に参加での入院
  • 亜急性期病床に入院の方
  • 入院後24時間以内に死亡された患者さん

外来患者さんにつきましては、今までどおり「出来高計算方式」で変更ありません。

Q6 入院途中で病名が変わった時や変更になった場合はどうなりますか?

診断群分類による病名は1入院で1つとなります。入院後の病状の経過や治療内容、また入院中の検査結果などにより、診断群分類が変更になった場合には、病名が確定した時点で入院日まで遡って確定された病名で医療費を計算やり直します。その場合には、退院時等に前月までの支払額との差額調整をさせていただくことになります。

Q7 希望により出来高で計算してもらうことはできますか?

厚生労働省の定めるところにより、DPCの対象となる病名での入院は「出来高計算」をすることができません。

Q8 DPCでは、医療費は安くなりますか、高くなりますか?

患者さんの病名(診断群分類)と診療内容により、今までの出来高計算より安くなる場合や高くなる場合があります。入院日数によって医療費が変わりますので、以前に同じ病気で入院されていた時の医療費とDPCで計算した医療費を比較できない場合がありますのでご了承お願いいたします。
また、病院ごとに厚生労働省の定めた一定の係数(医療機関係数)があるため、同一の診断群分類による治療であっても、病院によって医療費が異なります。

Q9 DPCでは、入院から退院まで包括評価ではないのですか?

診断群分類による「1日当たりの入院点数」は、3段階に分かれておりそれぞれ包括の期間(特定入院期間)が定められています。これを超えた場合には、超えた日より今までと同じ「出来高評価」により計算を行うように定められています。

Q10 公費医療券は使えますか?

各種の公費医療券等の取扱いに変更はありません。入院の主たる治療目的に該当する場合には適用となります。

Q11 高額療養費の扱いはどうなるのですか?

高額療養費の取扱いに変更はありません。

【限度額適用認定証】について

70歳未満の方についても事前の申請により、入院費に係る窓口での支払いが一定の限度額(高額療養費の自己負担額)までのお支払いにとどめることができます。詳しい手続き等につきましては、医事課入退院係までお問い合わせください。

Q12 どれくらいの病院がDPC対象病院となっているのですか?

厚生労働省の調査に協力して、一定の施設基準を満たした病院が厚生労働省より「DPC対象病院」として認可を受けて実施することができます。
平成20年度で、全国で718病院が対象病院となっており、平成21年度においては、当院を含む約570病院が認可されましたので合計約1,300病院、一般病床の約50%となります。
東京都内では、約120病院がDPC対象病院となります。

Q13 DPCになって診療内容は変わるのでしょうか?

当院での医療及び診療基本方針は変わりません。
「DPC」は医療の質の標準化を目的に導入されるものであり、単に計算方式の変更だけではなく、良質な医療を効率的に提供し、医療の透明化をはかるために実施されるものです。
患者さんのご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

 

入院診療費についての概算やご不明な点につきましては、医事課入退院係までお問い合わせください。
尚、医療費算定の根拠となる病名や病状につきましては、医師よりご説明させていただきます。

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